コロラド生まれの米国人ルーベン・ヤングは東京の大学に留学中に一人でインド旅行に出かけます。それはデリー2週間というツアーでしたが、ルーベンは2日でデリーの雑踏に嫌気がさしてバスでのカトマンズへの旅行を企てます。生まれ育ったコロラドと共通点のある天空の王国ネパールに憧れを感じたからでした。30時間かけてカトマンズに到着しましたが、ルーベンは周囲が自分を見る眼が何となくおかしいことが気になります。翌日、ホテルで運転手付きの車を手配してもらい、ガイド付きの市内観光に出かけた時、ルーベンの心配が的中することになるのでした。
主人公レイの車が辺鄙な道で故障し、レイは車を側道に停めてスマホで助けを呼ぼうとしますが生憎バッテリーが切れており、やむなく徒歩で電話を借りに行きます。辿り着いたのは古い病院のような建物で、入ると何か雰囲気が変でした。そこはヴィンセント病院という名前の病院で、マネージャーが出て来て電話機のある部屋に案内されたのは良いのですが、マネージャーはレイのことをレイチェル(レイチェル=女性)と呼びます。その後に現れた看護師長もレイをレイチェルと呼ぶのです。マネージャーはレイを自分が男性であるという妄想に憑りつかれた女性として扱います。レイチェルはその病院の入院患者で、先日彷徨して行方不明になっていたのがやっと戻って来たものとして扱われ、病院から出してもらえなくなるのでした。
主人公はイギリスのウィンダーミア地方に大富豪の長男として生まれたアーロン・グリーグです。アーロンは12歳の時に母親を落馬事故で失いますが、その1年後に父親が若い美女シャキーラを後妻に迎えます。アーロンは新しい母親を受け入れて親しい親子になります。敷地内には父親が立ち入りを禁じている古い石造りの倉庫があり、ある日アーロンとシャキーラは倉庫を探検します。倉庫の中はまるで中世にタイムスリップしたような場所で、二人は美しい鏡を見つけます。鏡は人間の言葉に反応するようでした。シャキーラが鏡に「この世で一番美しい人は誰?」と問いかけると、鏡はシャキーラが最も美しい人だと答えます。その夜、アーロンが一人で石造りの倉庫に忍び込み、この世で最も美しい人について、より突っ込んだ質問をすると、思いもよらない答えが鏡から返ってきます。
ピーターが選んだ新婚旅行の行き先は幼少時に両親の仕事で済んだことがあるインドのコルカタでした。カーリー寺院で瞑想をしていると地底から湧き出るような声が聞こえガンジス河畔に向かうよう誘導されます。その声はピーターに驚くべき命令を下し、ピーターの人生は思いもよらない形で翻弄されるのでした。
主人公のヴィットーリオ・ロッシは36歳、妻ダニエラ、娘アンジェリーナとナポリで幸せな家庭を築いています。ヴィットーリオは13歳の時にトラックに跳ねられそうになったところを父に助けられますが、その事故で父は死亡し、父を自分の永遠のヒーローと意識して育ちます。自分も父のようなヒーローになりたいと思っていましたが、娘のアンジェリーナが16歳になった時にチャンスが訪れます。妻の運転する車が自転車に乗っていた女性を跳ね、その女性が死亡します。マフィアが目撃者を捏造して、ヴィットーリオとその妻は巨額の賠償金を請求されます。マフィアは賠償金代わりにアンジェリーナを連れ去ろうとします。その時、ヴィットーリオは自分の身を投げ出してアンジェリーナを助けようとするのでした。
< 主人公は若くしてジャーナリストとして成功したイギリス人男性のディーン・ベイカーですが、舞台はイタリアです。突然誘拐されて北イタリアの荒地にある建物に幽閉され、恐ろしい目に遭わされます。目に見えない犯人が送りつけて来る謎のメッセージを解読しようと頭を巡らせますが、なかなかその意図は読めず、最終段階に近づいた時に全てがつながるのでした。